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連載小説 僕がウェディングプランナーと言えた日

第4話「救世主あらわる」

スウィートブライド代表中道諒物語。ウェディングプランナーに憧れ百貨店を退職し起業。でも40歳で全てを失う大きな挫折。そこから懸命に這い上がりブライダルプロデュースの理想にたどり着くまでの成長ストーリー。※この小説はフィクションです。

2009年11月。

悪い噂が広まるのは早い。
僕は一気に悪役のヒーローになった気分だ。

金銭のトラブルで僕は全責任をとり、周囲の人たちに多大なる迷惑をかける事になった。それにより、多くの人は僕を中傷し、ごく一部の人が心配して連絡をくれたものの、最終的には皆、僕の元を去っていった。

自業自得だ。

でもそうとわかっていても、どこかやりきれない気持ちもあり、世の中の冷たさが身に染みた。

そういう時だった、救世主が現れたのは。

ある日の夜、電話が鳴った。オードリーウェディング時代に2次会場の紹介でお付き合いのあったバーを数店舗経営するオーナー、神谷友道だった。

神谷さんは、僕がフリーになったのなら僕と一緒に仕事がしたい!と言ってくれた。

「今の僕は全て失って何もできることはないけど、神谷さんは僕と何がしたいの?」

「ブライダル。」

僕はもうブライダルはいいや、って思ってた。
そんな僕にとって、もう一度ブライダルをするというのはとても重い話。でも神谷さんはそんな落ち込んでる僕にあえてブライダルを投げてきたんだ。

ど真ん中の直球だった。

こんな僕に、まだこんな球を投げてくれる人がいる。
それは、もうダメかもしれないと思ってた僕を大きく励まし、そして生きる希望を与えてくれる、そんな球だった。

希望があれば人は死なない。
これは大好きな辻仁成さんの詩の一節だが、まさにそんな気持ちだったように思う。

僕はありがたくその球を受けた。

そうして誕生したのが、「プチウェディング」。
神谷さんの想いを企画化した格安が売りのプロデュース会社だ。

僕がその企画案を持っていった時、神谷さんは満面の笑顔でこう言った。
「中道さんのそのキラキラした目、久しぶりに見ましたよ。やっぱり中道さんはそうでなきゃ!」

2009年11月24日。

今日は、13回目の結婚記念日。

夕方5時。
僕はワイフと息子たちとイオンにいた。

我が家では、オーストリア産「ヨハンシュトラウス」の新酒を買って乾杯するのが結婚記念日の恒例。
新婚旅行先のレストランで飲んで以来、12年も続けてるんだけど、今年はサントリーが平行輸入をやめてしまって手に入らなくなった。

そんな訳で、仕方なく酒売場でメキシコ産の安いスパークリングワインを見繕い、息子たちと食品売場を回りながら、ピザ、パスタ、グラタン、チキン、ウインナーを買い込んだ。

まだ5歳の長男は結婚記念日の意味をそんなに理解していないだろうけど、とりあえずは家族皆で乾杯。

「おめでとぉー!」

「ヨハンシュトラウスより美味しいかもね。」
ワイフはちょっとおどけて、そう言った。

「でも我が家はやっぱりウィーンでなきゃ!」
そう言って僕はウィーンフィルのCDを取り出す。

(ボスコフスキー指揮「春の声」)

安物のピザやパスタが並ぶ我が家のダイニングが、一瞬にしてウィーンの華やかな都の空気に包まれる。

おいしい料理、素敵な音楽、そして家族の笑顔、それは今の僕たち夫婦にとって何よりのプレゼント。

仕事では神谷さんから希望をもらい、家庭では息子たちの笑顔に救われ・・・

僕はもう一度生きる意味を確認したんだ。

 

第5話につづく・・・



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